2024/06/26 18:14
今回はバルナックライカのスローガバナーについて記事に致します!
まずはスローガバナーって何ぞやというところからです。


スローガバナーとは簡単に言うとスローシャッターを使うときに「ジ〜〜…カシャ」となる「ジ〜〜」の部分を担当している部品になります。
バルナックライカではスピードダイヤルが30-1、25-1、B、Z等に合わせた時にスローダイヤルを8以下の数値に合わせると「ジ〜〜…カシャ」と言うようにシャッターの閉じる時間を遅く出来ます。
(開いている時間を長くしている)
これを管理しているのがスローガバナーになります。
このスローガバナーが意外と曲者で構造は大雑把ですが調整がシビアです(^_^;)
そして、同じような形なのにかなり種類があります。
板金ライカ(Ⅲb以前)とダイキャストライカ(Ⅲc以降)で違うのは当たり前ですが板金ライカ同士でも違うことが多々あります。
そして、このスローガバナーと連動するロッドがまた曲者でこれの分解はほぼ出来ません。
ネジを外せば簡単に分解出来ますがここのネジはあまりにも固く今までにちゃんと外せたのは3台くらいです。
オイル漬け、加熱、振動と試してみましたがどれも効果なし。
何か他に外し方があればお気軽にお伝えくださいませm(_ _)m
ちなみに外せた3台は普通にドライバーで簡単に回せました笑
ここを外せないとトップフレームと分離できないので塗装するには鬼門となります。
だから板金ライカの後塗り塗装品が少ないんですね!
まあ今回はスローガバナーの紹介なので脱線しました^^;
ちなみにこのロッドはスローガバナーと連動するクワガタの部分が上に付いているものと下についているものがあります。
違いがあるということはスローガバナーの方も形状が異なったタイプがあるということです。
この形状違いのおかげで板金ライカのスローガバナーは部品の共有がし辛く整備士泣かせになります。
まあこの当時のスローシャッターは精度出ないので交換もあまりしないのですが…笑
部品足らずの完全ジャンク品の復活で大変になるくらいですね笑
精度に関してはどうしてもスローガバナー以外でも金属のぶつかり合いによる管理なので摩耗や姿勢変化で変化してしまいます。
つらつらと書いてみておりますが当店ではそれらも踏まえた上でしっかりと整備しておりますということが言いたかっただけです笑
ここまでお読み頂きありがとうございました!
皆様からの整備依頼お待ちしておりますm(_ _)m